昨日の夕方のこと。
もうすぐお誕生日のわたしは、ちょっとひと息ついたすきに、ZOZOタウンを開いてお洋服を眺めていました。
なんとなく「今年はどんな服が欲しいかな〜」なんて考えながら、ページを行ったり来たりしていたら、すぐ隣にいた息子が、ふとパソコンの画面をのぞき込んできて――
「ねぇ、あーちゃん。この服、かわいいんじゃない?
ぼくが選んであげるね!」
そう言って、マウスをちょこんと持って、慣れた手つきでカチカチカチ…。
「これがいいかな?それとも、こっち?」って、何度も画面をスクロールしては、真剣な顔で選んでくれました。
まだ5歳の息子が、こうして“ママに似合いそうな服”を一生懸命考えてくれている姿に、胸がじんわりあたたかくなって。
なんだか、おしゃれな服を見るよりも、彼の言葉やその行動のほうがずっとうれしくて。
思わず、笑いながらこう聞いてしまいました
。
「どうしてそんなに、ママに優しくしてくれるの?」
すると、彼は少しだけ恥ずかしそうに目をそらしながら、
それでもまっすぐな声で、こう答えました。
「それはね、あーちゃんがいつも僕のこと守ってくれるから、
たまには僕だって、あーちゃんのこと守りたいんだよ。」
……もう、涙が出そうなくらい、うれしかった。
うれしいというより、心がぎゅっと締めつけられるような、でもあたたかい、そんな気持ち。
この子はほんとうに、やさしい。
まだ小さいけれど、ちゃんと人の気持ちを感じ取って、それに応えようとしてくれている。
うまくいかない日もあるし、ついイライラしちゃう日もある。
「ママだって完璧じゃないんだよ〜」って心の中でつぶやきながら過ごすことも、もちろんある。
だけど、そんなときに限って、息子はこうやってふいにやさしさを差し出してくれるから、不思議です。
“僕が守ってあげるよ”なんて言葉を聞ける日が来るなんて、
産まれたばかりの赤ちゃんだったあの頃には想像もしていませんでした。
でも今、目の前にいるのは、ママのことを想ってくれる、ひとりのやさしい男の子。
この子は、明るくて、元気で、そして人の心に寄り添える力を持っている。
私はまた、心の中でそっと決意しました。
この子の未来を守るために、私はこれからもがんばっていこう。
やさしさの中にある強さを信じて、一緒にたくさん笑って、悩んで、前に進んでいこうって。
この子は一生かけて守るべき、大切な存在。
そう強く、あらためて思えた、なんでもないけど特別な一日でした。